十勝Z団(トカチゼットダン)

公益財団法人とかち財団

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十勝・帯広市でこれまで3期にわたり開催されてきた事業創発プログラム「とかち・イノベーション・プログラム(以下、TIP)」。2018年6月9日に開催されたプレイベント「meet up!!!」のレポート⑤(最終回)をお届けします。

「結婚探求家」で主婦の須藤さんはTIP1、TIP3に参加。TIP3での事業構想発表時に「結婚学校」事業を発表しました。


結婚相手の相手の外見や収入などの条件ではなく、人柄に惹かれる婚活発掘論を提唱。今後セミナー等を開催し、結婚という未来に向けてお手伝いをしたい」とのこと。

結婚観のインタビュー調査「恋バナ100人斬り」を実施中で、これまで66名のインタビューをおこなってきたとのこと。100名のインタビューを達成した後は書籍化を構想しているそうです。



TIP1に参加し、TIP3からはセッション推進チームとしてイノベーション・プログラムの企画運営をしている進藤さん

事業発表詳細はWEB上では非公表。2018年秋のサービスインに向けて準備中とのこと。
【左】TIPセッション推進チーム 濱田さん(農業情報設計社)、【右】野村総合研究所の齊藤さん

進藤さんが発表した後のインタビューでは、イノベーション・プログラムの立案者である野村総合研究所の齊藤さんから「TIPから生まれたプランの中でも、全国区にスケールしそうなプラン!」とのコメント。



発表の最後は、KOYA.labの岡崎さん。TIP1に参加後に事業をスタートし、TIP3では前出の進藤さんや濱田さんと同じく、セッション推進チームとしてプログラム運営をサポート。

TIP1では事業構想は発表せず。TIP2終了後の進捗報告会に参加後、仲間と意気投合し、2017年に会社設立、移動型タイニーハウスのレンタル事業を十勝・本別町でスタート。

KOYA.labを通じて『地域の人がおもてなしをする』という特別な体験を提供したい」「地域の商店や農家の方々などと深い関係を築き、地域で稼ぐ仕組みの起爆剤になることを目指しています」とのこと。
参考記事:KOYA.lab 岡崎慶太さんインタビュー(十勝Z団)


パネルディスカッション


事業プレゼンに続いて、帯広市長の米沢さんと、野村総合研究所の齊藤さんセッション推進チームの濱田さん(農業情報設計社)によるパネルディスカッションが実施されました。

濱田さん:
今日はここまでご覧になっていかがでしたか?

米沢さん:
参加させてもらってよかった。どれもワクワクすると言うか、ドキドキすると言うか。イノベーション・プログラムをスタートさせる時の考えと、しっかり平仄(ひょうそく)の合ったこの3年間であったんだなと、大変嬉しく感じているところです。

濱田さん:
米沢さんはベンチャーキャピタリストとしての経験もお持ちですが、帯広市長としての視点と、ベンチャーキャピタリストとしての視点、2つの視点から、どのように「とかち・イノベーション・プログラム」をご覧になっていますか?

米沢さん:
29歳でジャフコに入り、シリコンバレーに学びに行った。今では伝説のベンチャーキャピタリストであるジョン・ドーアにもその時に会った。シリコンバレーモデルのコアコンセプトは何か? と聞いて返ってきた答えで記憶に残っているのは、「ベンチャー企業を作ろうとしている人たちはたくさんいて、そこにSocietyがある。起業家もたくさんいるし、それを応援する人もたくさんいる。だからこそシステムができているんだ」ということ。

齊藤さんも「挑戦の絶対量がないと、いろんなものは生まれてこない」と言っていたが、「絶対量が必要」というのが、新しいものを作っていく時の基本的なコンセプト。想いを同じくする人たちが一定の数に至らないと、何かが生まれてこない。新しい社会、新しい組み合わせ、新しい人たちの集合体、こういうことをつくっていくために進んでいる。人が集まり、仲間をつくる。「TIPには面白いから来ている」というコメントもあった。同類だけの集まりではなく、いろんな人たちの集まりから、新しい地域社会をつくっていくきっかけが生まれてくる。地域を変えていきたい。挑戦を恐れない文化をつくりたい。失敗を受け入れられる文化をつくっていきたい。そういう地域文化をつくっていくのが僕の仕事だと思っている。そうすると、この街が元気になっていくし、日本、そして世界に色んな価値を発信していける。

齊藤さん:
(TIPは)十勝を良くしていこう、新しいことをやっていこう、という100人規模のコミュニティになっている。これが1000人を超えてくるとかなりの迫力になる。日本にはそんなコミュニティは無い。それも「十勝ならできる」というのを見せていけたらカッコいいなと思う。最大の財産は、ここで生まれた人間関係。その積み重ねを続けているのがイノベーション・プログラム。

米沢さん:
(TIPプログラム実施期間の)5ヶ月間で完璧なものはできない。でも、なぜやるかと言うと、0から1を作るときにどんなに大変か、ということと、0→1を作る時にどんな悩み、悔しさ、辛さがあるかを疑似体験できる。そして、5ヶ月の間にカタチにしなくちゃいけないんだ、ということにコミットすることの大切さと、その興奮、それがイノベーションプログラムのセッションだと思う。皆さんの仲間にも声をかけていただいて、0→1をみんなで体験し、『十勝は0→1にドキドキわくわくする人間が集まる場所だ』ということを、皆さんと一緒に作り上げていけたらなと思います。
——
濱田さんが「イノベーション・プログラムの産みの親」と紹介した、帯広市長の米沢さん、野村総合研究所の齊藤さん、それぞれがTIPに込めた想いが会場に伝えられました。



最後に主催者側から、セッション推進チームの濱田さんからプログラム趣旨の説明。

とかち・イノベーション・プログラム自体がスタートアップ。最初からカタチがあってプログラムができるわけではない。僕ら自身もカタチを変えながら、皆さんと一緒に、ワクワクする事業を生み出していきたい。昨年のTIP3は、革新者の方々にお越しいただいて話を聞き、刺激を得ながら何をやっていくかを考え、チームを作っていったが、今年のTIP4は、参加者同士の交流の中から先にチームをつくっていただき、チームで何をやるのかを考え、革新者の話を聞いていく構成になっている」とのこと。

TIP主催の帯広信用金庫 三品さんからプログラム、申し込み方法についてアナウンス。

とかち・イノベーション・プログラム2018(TIP4)プログラム概要


2018/7/18〜11/15の期間中9回のセッションで、チームをつくり、革新者からの刺激を受け、事業構想を練り上げて発表する、事業創発プログラム。

【7/18(水)】キックオフセッション
・プログラムの目的、ゴール、進め方などに関する意見交換、意識共有、ならびに参加メンバーの相互の理解と良質な関係構築を図る

【7/28(土)】チームビルディングセッション
・参加メンバーの頭の中、胸の中にある思いやアイデアをアウトプットする
・チーム作りの基礎となる参加メンバー同士の相互理解を深める
・チーム作りのアドバイザーとして楽天大学学長の仲山進也氏を招聘予定
・セッション終了後は一層の理解を進めるため、希望者のみ宿泊にも対応

【8/10(金)】事業創発セッション①
【8/24(金)】事業創発セッション②
・参加メンバーで形成したチーム毎に新事業のアイデア(種)を構想していく
・事務局のほか、アドバイザーも参加してチームによる事業アイデア創出をサポートする

【9/7(金)】革新者刺激セッション①
【9/28(金)】革新者刺激セッション②
・日本各地で革新的な事業モデル展開している「革新者」の話を聞き、交流することでチームの事業アイデアについてスケールアップやインパクトの強化をおこなう
・(株)ジーンクエストの高橋氏、ビールスタンド重富の重富氏などを招聘予定

【10/12(金)】ブラッシュアップセッション①
【10/26(金)】ブラッシュアップセッション②
・構想した事業アイデアのプレゼンテーションを行い、それに対してアドバイザー、事務局から質問や意見などを受け、事業アイデアのさらなるブラッシュアップとプレゼンテーションの方法について検討する

【11/15(木)】事業化支援セッション
・各チームが本プログラムで構想した事業アイデアについてプレゼンテーションを行う
・参加者は支援機関や金融機関、投資家など幅広く募り発表した事業アイデアの実現に向けてサポート
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以上、全5回に渡り、とかち・イノベーション・プログラム2018のプレイベントのレポートをお届けしました。
レポート①(これまでのTIPの取り組み)
レポート②(北海道ローカルマーケット、NATURAL HORSE PARK、新鮮組、椅子張り工房コレカラ)
レポート③(sketch、TASUKI、食の寺子屋)
レポート④(わたしはひつじ合同会社、下宿home、Tokachi Field Options、超学校祭)

何か新しいことをはじめたい。面白いひとたちと出会いたい。十勝で起業したい。新事業を展開したい・・・。これまでご紹介した発表者も、参加動機も多種多様。とかち・イノベーション・プログラム2018、ご参加してみてはいかがでしょう?

応募期間は2018年6月9日から7月5日15時まで。
ぜひお早めにご検討ください。専用登録フォームの利用、またはメール・FAXで申込みを受け付けています。申込先は下記!
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とかち・イノベーション・プログラム2018(TIP4)
募集案内/プログラム概要(PDF)
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