なんとLANDサークル初の試み!!
2025年11月8日(土)〜11月9日(日)の2日間の日程で、令和7年度LANDサークル「ビジネスプラン強化合宿」を行いましたので皆さんに活動の様子をご報告します!
本合宿は、中札内村グランピングリゾートフェーリエンドルフさんのコテージをお借りして実施しました。
合宿前日
株式会社dandan 三浦豪さんによる事前レクチャー
合宿に先立ち、LANDサークル生は株式会社dandanの三浦豪さんから、プレゼンテーション成功のポイントを学ぶ事前レクチャーを受けました。三浦さんが強調したのは、「プレゼンは目的から始まること」「構成づくりの成果の7割を決めること」「ワンスライド・ワンメッセージで伝えること」の3つ。
メンバーからは、「目的を意識すると内容が組み立てやすい」「削る作業の大切さを知った」などの声も上がり、最終発表に向けた視点が整う時間となりました。この学びを胸に、いよいよ合宿本番へと向かいます。
合宿1日目
アイデアを磨き、他者を知り、自分と向き合う1日目
合宿1日目。10名のサークル生が続々と集合しました。
顔を合わせたことはあるものの、どこか緊張感が漂う空気の中、幕を開けます。
はじめに、とかち財団の山口さんから、合宿の目的や、その先の『TOMOSHIBI~灯し火~』についての説明がありました。
―自己紹介&アイスブレイク―
まずは参加者の自己紹介タイム。
それぞれが自分の興味関心や温めているビジネスアイデアを共有し、徐々に表情が柔らかくなっていきます。
続いて行われたのは記憶力ゲーム。お題に沿って1人ずつ回答しますが、前の人の答えをすべて覚え、それらに加えて回答するというルールです。「アニメ」「アーティスト」「動物」といったテーマで行われましたが、畜大生らしいマニアックな動物が次々と飛び出し、大盛り上がり。なんと最多で15個の答えが続くなど、笑い声と拍手が絶えない時間となりました。
―ワーク開始―
自己紹介とアイスブレイクの後は、いよいよビジネスアイデアを磨くワークに突入します。
前半は、グループごとに自身のアイデアを持ち寄り、ブラッシュアップの時間。
社会性や将来性、実現可能性など、様々な視点から意見を交換し、時にはグループを超えてアドバイスする姿も見られました。
アイスブレイクとは違い、真剣な表情で議論を交わす姿が印象的で、それぞれが「より良いものにしたい」という思いを持って臨んでいることが伝わってきました。
休憩時間には、お昼ご飯を食べに道の駅へ出かけたり、スラックラインを楽しんだり、思い思いの方法でリフレッシュ。短い時間でも、自然とチーム感が育っていくのが感じられました。
―グループメンタリング:専門家からのアドバイス―
後半には、株式会社リブアウトの田村和広さんによるオンラインメンタリングを実施しました。
田村さんは、上場企業からスタートアップまで幅広く事業開発に携わってきた、新規事業開発のプロフェッショナルです。30分という短い時間ながら、メンバーにとっては貴重な「第三者の視点」を得られる時間となりました。
特に印象だったのは、学業やアルバイトとの両立への助言です。
・「休むことを”悪”だと思わなくていい」
・「1人で抱え込まなくていい。頼れることは人に任せていい」
・「まずはタスクを“自分にしかできないこと/他の人に任せられること”に分類しよう」
・「5分以内に終わることはその場で処理する」
時間管理が苦手だと話す学生には、「一旦、引いた視点で全体を把握することが大切」と伝え、タスクに追われる学生たちに新たなヒントを与えてくれました。
また、「全部自分でやった方が早いと思ってしまう」という悩みに対しては、「意外と、人に頼んだ方が成果が大きく帰ってくることもある」と語り、学生たちは大きく頷いていました。
―お鍋を囲んで深まる距離感―
夜ご飯はコミュニティマネージャーとスタッフが準備してくれたお鍋。暖かい料理を囲みながら、「おいしい!」という声と笑顔が広がりました。夕食後には、お菓子をつまみながらゆったりとした時間に。
ビジネスの話、人生の話、夢の話。
それぞれが自然体で話し、聞き合い、少しずつ「仲間」になっていく。
そんな温かい夜となりました。
合宿2日目
個別メンタリングから最終プレゼンへ。
サークル生の“想い”が形になった2日目
―個別メンタリングで深まる対話と本質の発見―
午前中は田村氏による20分ずつの個別メンタリングから始まり、単なる事業プランに対する指摘だけでなく、価値観や将来観まで踏み込む濃密な時間になりました。
「考え方が大人」「期待している」といった言葉がたびたびかけられ、メンバーの背中を押します。一人ひとりが抱えている悩みは、時間管理、目的の定め方、誰のどんな課題を解決したいのか。ビジネス以前の“自分との向き合い方”にも及び、しっかりと対話が進みました。
―最終プレゼン発表-
いよいよこの合宿の山場となる「ビジネスプラン発表会」が始まりました。
ここからは、サークル生の発表をそれぞれご紹介します。
帯広畜産大学1年・松本美桜さん
―視覚障害×対話による他者理解を広げるサービス―
ezofrogsに所属する松本さんのテーマは「視覚障がいに関するサービス」。
視覚障がい者が使っている機能や生活の工夫への興味が出発点で、
・「対話」を通して互いを深く理解できる場をつくりたい
・初対面でも気軽に話せる「大人の放課後」をデザインしたい
という想いが語られました。
特に印象的だったのは、ブラインドランニングを通した「体験型の理解促進」という発想。
暗闇では視覚障がい者の方が自由に動けて、健常者が動けなくなるという気づきをヒントに、体験と対話をセットにしたイベントを構想しています。
帯広畜産大学2年・菊池悠斗さん
―韓国からのインバウンド向け個人ツアーサービス―
以前は生ハムづくりに取り組んでいた菊池さん。しかし、コスト・時間・環境などのハードルから一度は断念。その経験を踏まえ再度挑戦したいと思えたテーマは、インバウンドに対するサービスです。
調査の中で、「文化差や言語の壁によって、外国人観光客を受け入れることに消極的な店もある」という実態に違和感を感じました。旅行好きな本人の経験も重なり、「もっと快適で、帯広の魅力を深く味わえる旅」を創りたいという想いに繋がりました。
提案したのは、韓国人観光客に向けた個人ツアー手配アプリ。
韓国・帯広間の直行便の増加により、訪日客は前年比200%以上に伸びており、手応えのある市場です。
帯広畜産大学2年・鈴木日菜さん
―「死後」をもっとカジュアルに。若者向け終活のデザイン―
鈴木さんのテーマは「深海葬」というユニークな切り口から始まる若者の終活促進。
「死」をタブー視する空気をほぐし、気軽に考え始められる機会をつくるという斬新なアイデアです。
中心となるのは今流行りのラブタイプ診断ならぬ、「デスタイプ16診断」。
質問に答えることで自身の死生観タイプを知る仕組みで、「まず考えてもらう機会の提供」が目的です。
帯広畜産大学2年・市川真由美さん
―アイヌ文化×ブラウザゲームで学びと観光をつなげる―
市川さんはアイヌ文化への関心を原動力に、「ブラウザゲームによる文化理解と観光誘致」を提案しました。
特徴は、
・コレクション要素のあるカード取得
・位置情報やQRコードを使った現地探索
・ストーリー解放による学習効果
など、ゲーム性と学びを両立させている点。
現時点では、アナログ版でテストプレイを重ね、課金モデルや施設提携など、具体的なビジネス化のイメージにも踏み込んでいます。
帯広畜産大学3年・服部ななかさん
―「地域と学生をつなぐ」Land Link Projectのこれから―
帯広畜産大学のサークル「畜大トラック」の創部者である服部さん。畜大とらっくの活動のひとつである、サークルグッズ委託販売では、1年間で9回の出店を成功させ、「畜大ならでは」を地域に届けてきました。
加えて、休学中に石垣島のカフェで勤務した経験を活かし学生カフェ「L2(ルーツ)」を10月に立ち上げ。
InstagramやLINEの開設、メニュー作成なども既に開始しており、来年度から本格的に始動予定です。
十勝の学生がビジネスを学び、地域と関わる場を継続的に作っていきたいと語りました。
帯広畜産大学4年・大野理人さん
―アート鑑賞をもっと自由に。感じ方を遊びに変えるボードゲーム―
「アート鑑賞のハードルを下げたい」という想いから、相手が付けたアートの「題名」を当てるボードゲームを開発中。
初心者でも楽しめるよう、見え方の違いに注目した設計が特徴です。
アーティストとのコラボや、ボードゲームカフェとの連携など、広がりを感じる構想。
著作権や販売戦略といった現実的な課題にも向き合いながら、「美術館に作品を見に行くきっかけをつくりたい」という強い目的が伝わる発表でした。
帯広畜産大学4年・小倉ことみさん
―鹿を捨てない未来へ。「しかもーる(仮)」で日本全国の鹿を届ける―
エゾシカに魅せられた小倉さんのテーマは「鹿と生きる」。
東京駅で3ヶ月間エゾシカグッズを販売した経験や、全国をまわり複数のシカ解体処理場を見学してきた経験を踏まえ、「活用率1割」という厳しい現状をどう変えていくかを本気で考えてきました。
全国の鹿商品を扱うECモールや、ペットフード製造、処理場コンサル、卸売業など幅広い事業構想。
LAND奨学金採択者として「鹿の職人たちのかっこよさ」を広めていきます。
帯広コア専門学校2年・西村倫蔵さん
―「自分のコードでモノが動く」視覚でも楽しめるプログラミング教室―
「難しそう」というプログラミングのイメージを変えるため、ライントレースやビジュアルプログラミングを活用したプログラミング教室を提案しました。パソコンの画面だけではなく、「視覚的な感動」を得られる設計が魅力で、嫌悪感を好奇心に変えたいという強い目標を語りました。小学校4年生~中学生を対象とし、2025年中に第1回目をイベント形式で開催することを目指しています。IT人材不足のデータ収集など、着実に準備を進めている姿が印象的でした。
帯広畜産大学4年・中原葉南さん
―「食べる」を学び、「育てる」を楽しむ農業体験プログラムー
農業を通して人を育てたいという思いから、食と農、そして教育を結び、子どもたちが地域や食の背景を楽しみながら学べる場づくりを目指しています。
中心となるのは、中原さんの地元である長野県で展開する農業体験型の食育プログラム。
植え付けから収穫までを一連で体験できる「習い事型プログラム」を軸に、宿泊型・イベント型のプログラムも構想しています。
「ふるさとを好きになり、自慢できる子どもを増やしたい」という想いが、すべての取り組みの原点です。
クロージング
最終プレゼンでは、どのメンバーも「目的は何か」「誰を幸せにしたいのか」を見つめ直した成果が表れていました。事業としての実現性だけでなく、個人の想いと背景が伝わる温かいプレゼンばかりで、この合宿の学びが確かな形になっていることを感じました。
そしてここからはいよいよ、12月に開催される十勝発学生ビジネスイベント『TOMOSHIBI~灯し火~』へ。
学生たちの斬新なアイデアが光るイベントになること間違いなしです!
未来への原石を探す起業家・企業のみなさまも、ぜひ会場で学生たちの挑戦をご覧ください!